特集企画 Special Issue 特集企画 Special Issue
#25

これからも農家を応援する気持ちで地元の野菜を食べてほしい

柏染谷農場|千葉県柏市
染谷 茂 さん

柏・船戸の地で就農して45年ほどになります。
高校を卒業後に農業を3年間やり、実は一度辞めて企業に就職しています。
最初に就農したときは、やりたいというより「長男だから跡を継ぐしかない。」という気持ちでした。
そんな中、国道16号線ができ、周りに工業団地ができました。
生産調整(減反政策)があり、周りの多くの人が勤め始めました。
「これから米を作らない時代になるなら、農業をやらなくていいか。」
そう思って会社に勤め、送迎バス運転手として働きました。
当時は給料もどんどん高くなっていきましたが、どこか物足りなさを感じるようになりました。
「もう一回農業をやってみよう。やれることをやって悔いのない一生を送ろう。」

3年半の会社勤めから農家に戻り、それからは農業一本です。
何でもやれることをやってきました。政治家への誘いもあったりしたけど、そういうのは断ってきましたね 笑

最初は1.5ヘクタールの田んぼから。今では10倍の大きさに

うちは代々米農家だったというわけではありません。
私で農家は3代目。親は米やトマト・キュウリなどの野菜、いろいろ作っていました。
機械が好きだから、機械を使いたいと思っていたのもあり、最初は1.5ヘクタールの田んぼを親から預かったところから始まりました。

45年くらいで、田んぼは100倍の大きさになりました。その他に麦や大豆、じゃがいもなどの畑が30ヘクタール、ブルーベリー畑もあります。
どうしてこんなに広がったかというと、ほかの人が辞めてしまった田んぼや畑を借りたり買ったりしているからです。
40年あまりで何件の米農家がやめてしまったと思いますか?・・・350件です。
『集約』といえば聞こえはいいですが、その裏にはこんなに農家が減ってしまったという現実があります。

10月頃に広がる、黄金の稲穂

柏で農業を続けるために、直売所かしわでをオープン

農家が減ってしまった背景には、外国産野菜の輸入が増えたことがあります。いまではスーパーにも外国産の野菜が多く並んでいますよね。
一時期、中国産のネギの輸入が大きく増え、ネギ農家が多い柏でも沢山の方が農業を辞めてしまいました。

「柏で農業を続けていくためにはどうしたらいいんだろうか」
そう考えたときに、地の利を活かすことも一つの方法なんじゃないかと思い、平成16年に農産物直売所『かしわで』を作りました。

また、平成28年には地元の野菜を使った料理を提供する場として、レストラン『さんち家』もオープンしました。
地元産の新鮮で旬の野菜を使った料理をビュッフェで楽しめる形にしています。
野菜の美味しさを引き出せるように研究を重ねていて、大変ご好評いただいています。

農産物直売所「かしわで」柏市を中心に約230名の生産者による新鮮な農産物がお店に並びます

これからは農家もひとつになる時代

おかげさまで、柏は若手も頑張っている地域と言われています。
昔は「隣に蔵たちゃ腹が立つ」という言葉もありましたが、いつまでも隣同士で張り合っていも意味がありません。
これからの時代は農家が一つになっていかないと、農業自体が崩れてしまいます。

若手の農家さんや他の農家さんに伝えたいのは、これからも日本の農業を続けていくために、自分の儲けを見るだけじゃなくて、みんなで一つの方向を向いていきましょう、ということです。
共に頑張っていきましょう!

ラジコンヘリやドローンなどの最新技術にも積極的に取り組んでいます

日本の農業を続けていくために、農家を応援する気持ちで地元の野菜を食べてほしい

新鮮さや安心さ、いろんなことを考えて「地元の野菜がいい」と考える方も出てきたと思います。
でも、もっともっと増やしていかないと、日本の農家は続いていきません。
ぜひ消費者の方にも、農家を応援する気持ちで地元の野菜を食べてもらえたらと思います。
 
私自身も、これからもいろんな形で農業を盛り上げていきたいと思っています!

住所   
千葉県柏市
written by 田山 由紀

筑波大学卒業後、営業・顧客サポートに携わる。
現在は、株式会社ファーマーズ・ガイドにてライター/カスタマーサクセスとして地元流山をメインに活動中。
「子どもには美味しい野菜を食べてほしい」という思いから、野菜の作り手に興味を持ち、チョクバイならではの新鮮さ、関わる人の温かみがあることに感動する。
地元野菜の美味しさに改めて気づき、朝市・直売所めぐりが今では趣味になっている。プライベートでは2児の母。

公式SNSにて最新情報をチェックできます!

facebook Twitter instagram